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プログラミングとネットワーク、セキュリティについて書くつもりです

メタバース進化論を読んだ

メタバース進化論,バーチャル美少女ねむ,技術評論社,2022.4を読みました.

メタバースはこの頃よく聞くバズワードの一つです.自分自身はVRに触るようになってから,メタバースにも関心を持つようになりました.この本は,メタバースについてわかりやすく書いた本です.本屋の棚で,この特徴的な表紙を見て,衝動買いしました.

この本は,メタバースの概要から,メタバース実現のための障壁,メタバースの住人の暮らしなど,メタバースの様々な側面が紹介されていて,大変興味深いものでした.メタバースの実現という目的をもって,現在のVRを考えることで,今後どのような技術や認識の変化が求められているのかということが整理される気がしました.

自分の思う現在のVRというのは,あくまで現実世界の延長というか,現実の余暇時間に,非現実を体験するためのもの,という認識でした.将来的にはVRでオフィスワークをするとか,そういう発想はあったのですが,あくまでそれは未来の話で,現状ではまだあまり現実的ではないという認識です.

しかし,メタバース住人の暮らしについて知ってみると,案外そういうわけでもないのかもしれません.既存技術でも,疑似的な日常生活を送っていくことが可能なレベルに達しているわけなので,メタバースの浸透というのも,人々の認識の変化次第なのかもません.自分個人としても,まだ,VR空間で人とのかかわりを持ちたいという考えがあまりないのですが,これも今後の情勢次第で変わってくるかもしれません.

メタバースの障壁

技術的な障壁と制度的な障壁があるようです

技術的な障壁としては,

・ディスプレイの解像度,PCスペックの障壁

・設備のコスト

・知覚のためのデバイス

・音響技術

など

制度的な障壁としては,

・プラットフォームが金銭のやり取りをどう扱っているか

今後の展望について

VR用デバイスの発達により,より多くの知覚刺激の再現ができるようになると思います.これによって,もっと多様で,もっとリアルなVR体験ができるようになるのではないかと思います.メタバース上でのコミュニケーションも,今よりも,表現力豊かなものになるでしょう.

 メタバースの普及は,我々のライフスタイルにも多大な影響を及ぼすものと考えていて,個人的には,VR空間上で仕事ができるようになると,リモートワークの幅が広がるのでとてもうれしいな,と思います.実現はどのくらい先になるのかわからないですが,10年先くらいになったら,メジャーになってくるのではないでしょうか.

 また,本書の中でも触れられていますが,VRならではの職業も,需要が高まるにつれて色々発生してくると思うので,そうした新たな職業の動向にも注目したいです.